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ALMC Championships 2009


準決勝 : 浅原晃 vs 仙波恒太郎

Written by Daisuke Kawasaki

主催者も驚くほど多くの参加者が集合した、このレガシー最強決定戦 ALMC Chanpionships もついに佳境を迎えることとなった。

もう片方の準決勝に、少し遅れる形で、二つ目の準決勝が開催されることになる。

レガシーコミュニティを支えてきたプレイヤーたちの姿が見えるあちらのテーブルに対して、こちらのテーブルでは、スタンダードを中心としたトーナメントプレイヤーにもなじみのあるメンツが対戦することとなった。

浅原晃まずは、「歴史と伝統の男」浅原 晃(神奈川)。

すでに、浅原の大会への参加のきっかけや、デック選択までのあれやこれやについては森の記事で触れられていることと思う。なので、別にここでは追記するようなことはないだろう。強いていえば、神奈川に住む浅原の終電の時間が迫ってきていることくらいだろうか。

浅原 「いや、マジでやばいっすわ」

対するのは、昨年の日本選手権でトップ 8 入賞し、千葉コミュニティの躍進の一因をになった、ことに筆者が記事ではしている仙波 恒太郎(千葉)。こちらは地元なので、終電対策もばっちりだ。

さて、ここで「ことに筆者が記事ではしている」という持ってまわったような言い回しをしたのにも、理由があって、仙波は、当然地元で開催される LMC にも参加するのだが、ALMC のもうひとつの頭、AMC 開催でも知られる秋葉原をメインの活動拠点としているのだ。

そういう意味では、千葉と秋葉原のハイブリッド、まさに「ALMC の申し子」とよんでもいいようないけないような気がするので、そのあたりは、今度「魔界の番人」三田村 和弥(千葉)にでも、おうかがいをたてようかと思う。

さて、その仙波、当然、秋葉原で開催されている AMC にも参加経験は多いと言う。といっても、やはりレガシーの資産を地力であつめるのは骨だということで、多くの場合、友人からデックをレンタルしてもらっているというのだ。

実際、本大会でも、たまたま用事があって会場に訪れた仙波が、会場でデックをレンタルすることに成功したから、参加できた、と本人の口から明言されたくらいだ。

浅原の使用デックであるアグロロームの原型である、CAL を制作した三原 槙仁(千葉)の一番近所に住んでいるデュエリストと言われているのが仙波であり、また、その三原は、同会場でリミテッドで併催されているブースタードラフトカーニバルの決勝を戦っている。

なんだか、関係のありそうなことを書いてみたが、うまくつながらなかったので、そのまま、対戦風景になだれ込むことにしよう。

浅原:アグロ GAPPO(アグロローム)

仙波:Zoo

Game 1

先手の仙波は、マリガンするものの、1 ターン目から、《Taiga》セットからの《密林の猿人》という、まさにタイガ猿という名前を象徴するかのようなロケットスタート。1 ターン目から余裕で 2/3 クリーチャーが出てきてしまう。

と、好調なスタートのように見える仙波だが、返す浅原のターンにキャストされた《強迫》をみて、とたんにもじもじし始める。

仙波 「うわー、みせたくねぇー」

仙波の手札は、《稲妻のらせん》《稲妻》という、レガシーでも猛威をふるう 2 枚の火力と……《冷淡なセルキー》

Cold-Eyed Selkie

なんでも、デック提供者が、最後の 1 枚を決めるときに、机の上にあった、至高の一品、いや、逸品だとか。

浅原 「《島》渡りますか」

仙波 「《島》渡って、ドローしますねぇ」

浅原のデックには、当然《島》は入っていない。

残念ながら《強迫》では《冷淡なセルキー》をディスカードできないため、浅原はしぶしぶ《稲妻のらせん》をディスカードさせることを選択する。

浅原は、続く 2 ターン目に《タルモゴイフ》をキャスト。この《タルモゴイフ》《密林の猿人》をつっこませ、《稲妻》との合わせ技でこれを除去する仙波。

しかし、浅原は慌てず騒がず、2 体目の《タルモゴイフ》を。

さらに《ヴォルラスの要塞》で、すでに墓地に送られた《タルモゴイフ》も復活してきてしまう。

この 2 体の《タルモゴイフ》に対して、仙波は《スカイシュラウドの精鋭》しか場に送り込めない。この 1 マナ 2/3 エルフですらも、規格外の未来からの使者《タルモゴイフ》の前には子供同然だ。

完全に追い詰められた形の仙波が、ドローしたカードを見て、決意する。

仙波  「出すか!」

ドローしたのは、3 枚目の土地。そしてキャストされたのは、もちろん《冷淡なセルキー》

この《冷淡なセルキー》《仕組まれた爆薬》(X=3)で除去されたことで、仙波は気力もライフも尽きたのだった。

浅原  「いやー、《冷淡なセルキー》だけはまずいんで除去っておきましたよ」

仙波  「《冷淡なセルキー》さえ除去られなければ……とか言っておけば、誰か釣れますかね?」

浅原 1-0 仙波

Game 2

仙波恒太郎さて、《冷淡なセルキー》は定位置のサイドボードに送り込まれたことで、仕切り直してのゲーム 2。

今回も、マリガン後ながら、フェッチランドから《Taiga》をサーチし、またも《密林の猿人》スタートを決める仙波。

一方の浅原は、サイクリングランドのセットから、2 ターン目に、フェッチランドから《Taiga》をサーチした上での《壌土からの生命》キャストというなかなかに悠長な立ち上がり。

2 ターン目に後続を追加できなかった仙波は、3 ターン目も何事もなかったかのようにターンを返す。

しかし、そんな悠長なゲームが、浅原の 3 ターン目にキャストした《永遠の証人》《タルモゴイフ》を回収したことで、加速しはじめる。

浅原は《永遠の証人》で一度《密林の猿人》をチャンプブロックし、時間を稼ぐと《タルモゴイフ》を場に追加する。そして、これらの動作のなかに、いちいち《壌土からの生命》のキャストが挟まれるわけで、すでにアドバンテージ量の差は圧倒的なものとなってしまっている。

浅原はさらにボードに《田舎の破壊者》を追加する。横にフェッチランドが置かれてしまっているため、1 枚のカードでこれを除去できない仙波は、《密林の猿人》のチャンプアタックと《Chain Lightning》の合わせ技でなんとか除去するが、とにかく、肝心要の《タルモゴイフ》が除去できない。

《突撃の地鳴り》こそは、《クローサの掌握》でケアできた仙波だったが、部族・プレインズウォーカー以外のすべてのカードタイプを従え、6/7 となった《タルモゴイフ》は、2 枚の歴代最強火力《稲妻》でも除去できないのであった。

浅原 2-0 仙波


仙波 「ネタ蒔き(佐宗)だけはこの手でたおすと誓って来たのに!」

秋葉原をホームとする仙波だけに、秋葉原で大会を開催する佐宗とは、因縁も多くあるのだろう。

しかし、仙波はその思いを浅原に託すこととなる。

そう、浅原と佐宗の間にも因縁がある。

スイスラウンドの最終戦で、浅原のライアンチャンスを食い止めたのが、佐宗なのだ。

そして、決勝戦で繰り返されるこのマッチアップ。

果たして、歴史と伝統の男が、この歴史を体現したフォーマットを制するのか。

それとも「レガシーの隆盛を支えた男」佐宗が、レガシーの奥深さを見せつけるのか。

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